御墓の文字を書かせていただきました。
刻まれた言葉は『花發多風雨 人生足別離(花發(ひら)けば風雨多く、人生は別離に足る)』。
意味は「花に嵐のたとえもあるぞ、サヨナラだけが人生だ」と、井伏鱒二さんが翻訳されたものです。
「どんなに綺麗な花が咲いても風雨で散ってしまい、また、どんなに親しき友も、何時かは別れ別れになってしまう」という解釈もあるようですが、人それぞれの感じ方がある漢詩だと思います。
この言葉に決まるまでいろいろな繋がりや経緯があったそうで、
“御墓を作るまで故人とのたくさんの思いでを共有できました。”という言葉を聞き、とてもあたたかい気持ちになりました。
その大切な言葉を頼んでくださり、どんな書体にしようかと迷いましたが、シンプルでお洒落な御墓のデザインの邪魔をしない、飽きのこない、読みやすい書体を何案かご提案させていただき、一番温もりを感じる隷書体に決まりました。
今は御墓もこのようにデザインできる時代なのですね。
故人もきっと喜んでくれていることでしょう。
本当にありがとうございました◎
◎おまけの一書
タイトル:和紙に書いてみた「花發多風雨 人生足別離」